bnotredam

昨日の夕方、長女が台所へ大急ぎでやってきて「ママ、大変!ノートルダム大聖堂が火事!」

火事にもびっくりだけど、長女がこういうことに大騒ぎしているのにもびっくりしたのですが、彼女いわく「私は別にどうってことないけど、ママ、こういうの好きだと思って教えたのよ。」かわいくない・・・

でも、本当にびっくり。パリのシンボルともいえる大聖堂が火事なんて。あー、もったいない。

そうはいっても、みんな一瞬テロかと思ったはず。そう思えば、テロじゃなかっただけ、まだいいですよね。私もいつもバチカンの大聖堂を見ながら、もし、ここがテロでやられたら、ヨーロッパ人の精神的なショックは計り知れないものがあるなって、よく思います。

とはいえ「絶対バチカンは大丈夫だよ。ローマで一番安心かも。ちゃんとローマ法王が交渉しているにきまってる。」なんて言うローマっ子たちも結構いるのですが、どうなのでしょう・・・

建築関係の仕事をしている夫は、この火事のニュースを伝えると「屋根は木なんだから、火事なんてしょうがないよ。それより内部にあった貴重な芸術品が、修復のために持ち出されていたっていうからよかったよ。屋根や尖塔は修復されて、10年もたてばすっかり元通りになるんだから。これまでの歴史の中で、何回修復されてきたことか・・・」

確かに今朝、イタリアの有名な美術評論家ヴィットーリオ・スガルビが「ノートルダムで焼けた部分は1800年代に修復された部分で、もともとのオリジナルな部分ではない。当時の工業的な製法で構築したもので、イタリアにあるようなミケランジェロなどが手掛けて芸術的なものではないんだ!」と言って物議をかもしています。

確かに、パリはフランス大革命のときの大混乱でいろんな建造物が破壊されていて、ノートルダム大聖堂もかなりの損傷を受けたそうです。フランス24というフランスの国営放送を見ていると、もちろんそんな話はしてませんが・・・(女性キャスターたちが、今日は黒をベースにした服装をしていてシックです。)

今回の焼失の映像を見て、ローマにあるサンパオロ・フォーリ・レ・ムーラ大聖堂などの多くの教会が、これまで火事によって大被害を被ったということが理解できました。こんなに立派な石造りの建物がどうして火事?なんて思ってたのですが、屋根は木で作られていることがほとんどなので、こうしてあっという間に燃えちゃうんですね。

それにしても、フランスを代表するルイヴィトングループが、さっそく、200百万ユーロの寄付を表明しました。ものすごい金額ですよね。こういう企業のメセナ活動ってすごいと、いつも思います。

日本からも支援をおこなうそうですね。

なんといってもパリのシンボルですから、早く修復されるといいですね。