一足早く夏が来たようなローマ。いいお天気の土曜日ということで、ローマ郊外へピクニックに出かけたのですが、車の中で夫が「今日は、ローマの誕生日だった!」。
ローマの建国記念日は祭日ではないので、ついつい忘れてしまうのですよね。
毎年、フォーリインペリアーリ通りで、古代ローマの扮装をした大掛かりなパレードが行われます。そして、そのあと、チルコマッシモで、古代ローマ時代の衣装を着たグループのダンスや、闘争シーンや、劇のようなものが催されるので、観光客にはかなり楽しいイベントです。
しかも、すべて入場は無料なので、さらに嬉しいですね。
我が家も、子供たちが小さかった頃は、何回か出かけたのですが、最近はすっかりご無沙汰です。
今、ちょうど下の子が、歴史で古代ローマをやっているので行けばよかった!せっかく土曜日だったのですから!
上の子は小学校の時に、毎年先生が変わるクラスだったので、下の子と違ってほとんど勉強せずに楽しい小学校時代を過ごしました。中学生になってから幸い勉強に目覚め、大嫌いだった歴史も今やっている近現代史に興味がでてきて、ようやく歴史の面白さがわかったという彼女。
「ねえ、お母さんは共産主義と社会主義、どっちに共感する?」とか、「ケネディ大統領って、暗殺だったと思う?」とか、「日本に原爆を落とす決定をした大統領って誰だっけ?」、「第一次世界大戦のきっかけって、要するに何が一番の問題だったと思う?」などなど、私が答えられない質問を続ける中学生。
イタリアでは、小学校時代にビックバンから古代ローマまで。中学生になってから、中世から現代まで、しっかり時間をかけて世界の歴史を学びます。歴史教育がとても重視されているな、と思います。
義務教育は中学までなのですから、中学を卒業するまでに、世の中の成り立ちをみんなに教えることはとても大事だと思います。
私は世界史が大好きで、自分でもいろいろ勉強したし、一応政治学科を卒業したけれど、最近では歴史で10点満点を取るほどの優等生になった中学生より、知識が浅いかも、なんて思っちゃいます。すごいなあ、と思うのは、質問するだけじゃなくて、私はこう思うんだけど、というところまで、自説を展開してくれるところ。やっぱりイタリア人です。
そんな彼女が車の中で、いきなり「今日でローマって何歳になったの?」と言う質問。
下の子が「ローマの建国はたしか753年だよ。」って言うと、「っていうことは、あれ、紀元前?紀元後?だっけ?」というお姉ちゃん。
「紀元前に決まってるでしょう!」
「え?ということは、2018から引けばいいの?あれ?」なんて、言う始末。
小学校の歴史をちゃんと勉強していないから、紀元の概念がよく分かっていないよう。やっぱり、基本って大事ですね。
それにしても、ローマは伝説によると今日で2771年です。気が遠くなるような年月。やっぱり永遠の都というキャッチフレーズが、ぴったりですね。