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友達に頼んでいた今年のエキストラヴァージンオリーブオイルが届きました。今は出来立てで、味が強烈だけど、一カ月もすればマイルドになる、とのことです。

早速、旬の味覚を試してみました。上の写真は、左が今年のシチリア産、右がまだ残っていた去年のフラスカーティ産です。

出来立てのエキストラヴァージンオリーブオイルというだけあって、左はまだ濁っていて透明感がありません。

まず香り、グラスに鼻を近づけると、強いフルーティな香りが鼻腔の奥まで届きます。

さて、口に含んでみると、やはりフルーティなオリーブの味と、のどを通るときに、ピリピリとした刺激があります。

この刺激、エキストラヴァージンオリーブオイルに含まれるオレオカンタールという成分によるものだと言われます。抗酸化作用、抗炎症作用があるというオレオカンタールのおかげで、オリーブオイルを使った地中海料理を食べていると心臓病にかかる率が低いと考えられているのです。

新鮮なエキストラヴァージンオリーブオイルに含まれるピリッとしたオレオカンタール、好みがわかれるかもしれませんが、我が家はみんな大好きです。あっという間に、パンに付けての試食がすすみます。毎年、11月のお楽しみです。

そういえば、と、加熱調理用に買っているスーパーのオリーブオイルも味見をしてみました。

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左が去年のフラスカーティ、真ん中が今年のシチリア、右がスーパーのオリーブオイル。

スーパーのオイルは「、イタリア産100%でフルーティなエキストラヴァージンオリーブオイル」。そこまで格安ではありません。まず、香りは、無臭。全くの無臭です。フラスカーティのオイルと見た目は同じなのに、鼻を近づけるとすぐに見分けがついてしまいます。

去年のオイルだというのに、フラスカーティはフルーティなオリーブの香りが健在です。味も、強烈な個性はなくて、穏やかな味わいがいい感じです。

このオイルは、フラスカーティの街の入り口にあるアルドブランディーニ宮殿のオイルです。ローマ法王クレメンテ8世を排出した一流貴族アルドブランディーニ家は、広いオリーブ畑、ブドウ畑を所有していて、ワインやオリーブオイルの販売もしているのです。王子さまは商売っ気がないようで、あまり知られていませんが、おすすめのオイルです。

スーパーのオリーブオイルは調理用にしか使っていないけれど、どうせ美味しくないという前提で、味見もほとんどしないことの方が多かったのですが、やっぱり必要ですね。あまりの違いに愕然としてしまいました。

たかがオリーブオイル、されどオリーブオイル。奥が深くて面白い探求です。