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この夏、東京の国立西洋美術館で大人気を博したアルチンボルド展、今度は、ローマへやってきます。

イタリア、ミラノ出身のアルチンボルドですが、このような大規模な展覧会が、ローマで開かれるのは初めてだそうです。

16世紀、イタリアではなく、ウィーンやプラハのハプスブルグの宮廷で大活躍した画家アルチンボルドは、風変わりでシュールな作風が特徴です。まさしくマニエリスムを代表する作家。見れば見るほど不思議な作品ばかりで、一度見たら忘れられません。

レオナルド・ダ・ヴィンチの弟子だった画家のお父さんの工房で画家としての勉強を積んだアルチンボルドは、画家であり、詩人であり、哲学者でもありました。

一見、滑稽にも見えるアルチンボルドの作品には、さまざまな寓意が込められているので、謎解きのようにしっかり見ることが必要です。もちろん、同時代の人には簡単にわかることでも、500年後の日本人である私たちには、かなり難しい問題ですが。

17世紀にプラハがスウェーデンに侵略された際に、分散してしまったアルチンボルドの作品は、現在でも世界中の美術館に散らばっています。今回の展覧会のために、バーゼル、デンバー、ヒューストン、ミュンヘン、ストックホルム、コモ、クレモーナ、フィレンツェ、ミラノと世界中から集められていて、一堂に揃って鑑賞できるまたとない機会です。ゆっくり時間を作って見に行きたい美術展です。

それにしても、今年のローマはまさしく芸術の秋ですね。行きたい美術展ばかりでかえって困ってしまいます。

アルチンボルド展
期間:2017年10月20日~2018年2月11日
時間;9時~19時(最終入場18時)、月曜休み、
場所:PALAZZO BARBERINI(バルベリーニ美術館)
料金:一般15ユウロ、割引13ユウロ、18歳以下無料
    ※料金にはオーディオガイドが含まれます。